「オールインワン」
なぜこんなに不快なのか。ちゃんと仕事してんのか。
わからない。
田舎のレジ打ちのパートのおばちゃんくらい気楽さが欲しい。
あのたった数分間で勝手に気楽だと決めつけるのは浅はかかもしれないが、顔見知りらしいおばちゃんとくっちゃべってお願いした箸や袋を付け忘れられて、それが私にとって心地良いのだ。
そこの空間だけゆったりした時間が流れているようで、生き急いでる私にとってはアルプス山脈の放牧を連想させる。
特に心に余裕のない時は監督のオナニーのような映画を観て無理やり自分と重ねて涙を絞り出し、寝たら忘れる程度の余韻に浸っている。
パチンコで勝ったお金で買われること、干上がった川に捨てられたペットボトルのラベル、汚いにも程があるエコバッグ、焼肉店の窓枠のほこり、全て見て見ぬふりをする。
せいぜい太田胃散を山賊飲みすることくらいしか日常に刺激がない。