ひねくれ者のくだらない話

特に深い意味はない。

虚無ダム

 この国に、風呂上がりに汗をかくという理不尽な生理現象を罰する法が無くて本当に良かった。

 

 最近、当たり前の生活がどれほど大切でうんたらかんたらはもう実感し飽きたので物事への思考を深めたいなと考えている。

 

 何しろ受験が近い。バイト先の店長に「V系バンドでもしてるの?」と言われる位にブチブチ開けていたピアスもほとんど塞いでしまった。

 

 あとは3ヶ月近く放置しているこの微妙な長さのパサついた毛を彩る気の抜けた茶色を、日本の古い思想に忖度した真面目さを繕える程度の暗さにしてやるだけだ。

 

 勉強はもちろんしなければならないが、面接に対しての不安が大きい。通信制高校はここが痛い。

 当たって砕けろ精神をこんな所で活かしてはいけない…と思いつつ何の対策もしていない自分逆に凄いかもしれない。

 

 今はとりあえず目先のレポートを終わらせようと奮起しているが、それをすっかり終えてしまったらいよいよ受験本番となるのが怖い。助けて…

 

 5月も中旬を迎えた。

 これから梅雨が始まると考えるだけで憂鬱になる。

 雨の日は偏頭痛のせいで朝すっきり起きれないし湿気で髪がうねるから嫌い。おまけに洗濯物の乾きも悪い、ファミレスやコンビニ裏の気化した臭いなんか思わず鼻を覆いたくなるほど最悪だ。

 

でも雨単体は別だと思う。

濡れたコンクリートの上を大小のタイヤが颯爽と転がる雨の音、瓦屋根から雨戸いを伝い石段に落ちる硬い雨の音が好き。

 

 音大行きたいけど金ないなあ。HIKAKINに魂売るかあ。

 

 やりたいことは沢山あるのに、何一つ近付けることができない、人間難しい。あ、私だけか…

 

 食って寝ることは1人前なのに…。人間は贅沢すぎる。贅沢すぎてやめてしまいたい。唯一の楽しみなんて給料日と闇金ウシジマくんの更新日とパン捏ねることくらいしかないもん。

 

 ストレスと食い食われ合戦、頭はこんなに冴えているのに体はだらしなく重い。

 単純に太った。

 

 この時期になると8時前でも眩しすぎる陽射しに脳みその皺まで参ってしまうように思える。尋常なくクラクラする。そうして熱を帯びた光が部屋に容赦なく射し込むだけでギャーっと発狂しそうだ。

 瞼の上が攣ってしまいそうなくらい真っ白に照らされた部屋はいくら自分の好みの内装でも気味が悪い。まるで臨終時のような。

 

 死んでもだめだと言われると待ってましたといわんばかりにその瞬間死んでしまいたくなる。いつだって火サスの崖を妄想して。

 私の理想の死に方は常に今死ぬことだけれど、毎年絶えず鬱屈するあの夏とやっとおさらばできるんだという期待高まる9月の終わりの夕方に死ぬのもいいなと思った。こんなに暑いなら。ストップ地球温暖化

 

 いい加減、メンヘラ好き男がメンヘラ女のことなんぞこれっぽっちも好きではなく、「メンヘラと付き合う苦労多き俺」が好きなことに気付いてしまったので私は先に行く。

 

 他人にがっちり救済されるのは一時の安堵しかもたらさない、やっぱり壊れたメンタルは自分で拾い集めてくっつけるしかない。

 信じられるのは自分だけ。一人で生きていくことを全世界の孤独人間同士で尊重し合いたい。

 

 毎日現実から目を背け、自分に過度な餌と質の悪い睡眠を与え、大して欲しくもない物を買い、なんとなく充実しているなと自分を納得させる。

 

 疲れた。現実逃避におすすめなのは異国の雰囲気に決まっているので、大陸を駆け巡り幾千の海を越えたかのような感動を覚えるお菓子を作った。

 

米粉紅茶パウンドケーキ】

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材料

  • 米粉                            100g
  • アーモンドプードル    60g
  • 砂糖                             55g(甘さ控えめ)
  • 卵                                 2個
  • バター                          70g
  • ティーバッグ               1個

 

作り方

🌟下準備

(あれば)パウンド型にクッキングシートを敷く。

卵とバターは常温に戻す。

ティーバッグは袋を破り皿に出し水を大さじ1.5加え、ラップして20秒程度チン。

オーブン予熱170℃

  1. 卵と砂糖を白っぽくなるまでミキサーで合わせる。
  2. 粉類を振るい合わせ、ゴムベラでさっくり混ぜる。
  3. バターとティーバッグを合わせる。
  4. 型に流し入れ、軽く上から落とし空気を抜く。
  5. 35分~40分まで焼く。途中、縦に切れ目を入れる。

 

 バニラフレーバーのティーバッグを使ったのでその魅惑的な甘い香りに胸打たれ思わず涙した。そして米粉の軽やかな舌触り。アーモンドの香ばしさ。

 食感はもっちりとフワフワの間で丁度いい。至高のティータイムだなあと異国情緒に魂を揺さぶられる一品となった。

 

 自分の音楽の趣味があと何転すれば気の済む生き方を潔く決められるのだろう。

顎の下に腕を挟むとその温もりに何故か親しみと落ち着きを得られるのでみんなにおすすめしたい。